ローゼンブラックのさらなるつぶやき

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電気系の基礎科目について

はじめに

どうも、こんにちは。前回のブログで、電気系専攻である私の生き方について書いたのですが、その中で電気系の基礎の難易度が理系の分野の中で屈指のレベルだとかなり誇張して書いた気がするんですが、今回はなぜこんなに誇張するほど難しいと言い張れるかを電気系の基礎科目となるのはどういう科目かという話を踏まえながらお話していこうと思います。

 

電気系の基礎となる科目

高難易度の理由を説明する前に、電気系の専門基礎となる科目についてご紹介致します。

 

①数学

電気系が学ぶ数学はいわゆる電気数学と呼ばれるものなのですが、主に、微分積分学線形代数学(ベクトル演算、行列式)、微分積分方程式複素関数フーリエ級数ラプラス変換がありますね。どの科目でも共通して言えることは幾何学的にイメージすべきものが高校よりも何倍も増えるうえに、いずれもイメージがしづらいところなんですね。もちろん大学の数学は難易度が違うので言われてみれば当然なのですが、その通りです。数学は、幾何学的なイメージがどれも必須でそれが出来てようやく理解が深まるものなんです。

例えば微分なんかは、高校でやった勾配だけではなくて発散や回転の種類もあるのでそれらの幾何学的なイメージもできるようにならなくてはいけないのです。

実はこのイメージができるかどうかによって次から紹介する科目を乗り越えられるかが決まってくるわけです。

 

電磁気学

電磁気学は電気的性質を考える上で、最も原点沿って考える科目となっており、次に紹介する電気回路よりも優先度が高い科目だと思います。具体的には、電流と電界と電圧はもともとどういう風にして発生するものであるか、そして、電気回路を構成する基本的な素子、つまり、抵抗、コイル、コンデンサの動作の振る舞い方を幾何学的に考えたりするなどというものがございます。これらは主に数学のベクトルやそれの微分積分の演算をよく用いるので数学がいかに重要かを思い知らされるはずです。

 

③電気回路

電気回路はいわゆる回路解析であり、具体的には抵抗、コイル、コンデンサなどの素子で繋がった様々な回路を数式で表して解くものです。

電磁気学はベクトルの微積分学をよく多用しますが、こちらは微積分方程式、複素関数線型代数学、ラプラス変換など多用する数学の範囲が広く、これらをうまいこと理解していかなければなりません。中には、トランジスタダイオードなどの半導体素子を使った回路解析などもありますが、これらは電子回路という分類に入ることがあります。

 

④現代物理学

これは、いわゆる相対性理論以降の物理学と考えても良いでしょう。普通の物理学と何が違うかといえば、我々が高校の時に習った物理学はいわゆる古典物理学であり、時間と空間が相互に独立で絶対的な概念であるとし、観測対象の質量や状態の変化がないものとして考えておりましたが、現代物理学は簡単に言って仕舞えば、それらを覆して、それらの変化を考慮したものを扱っております。いわゆる、量子力学ですね。この話だけ聞けば、電気系と関係ないかと思われるかもしれませんが、実は電気系の話はほぼ全てこの現代物理学が元になっており、現代の電気工学、電子工学の技術はこの学問の元でもあります。

 

基礎が屈指の高難易度の理由

もう科目の紹介をしただけでなんとなく察してる方もいるのではないかと思いますが、なぜ高難易度かをこのタイミングで説明させていただくと

①すぐに幾何学的にイメージがしづらいものが多い

②大学で習う数学で頭に入れるべき量がかなり多い

③高校物理のやり方ではうまくいかないものが多い

という理由があります。①だけなら理系の分野ならおそらくどこでも言えると思われますが、電気系ならではの難関となるのがやはり②かと思われます。③についてもこれら2つの理由に全く繋がりがないかといえばそうではありません。というのも、高校で扱う物理学というものは、力学にしても熱力学にしても高校の範囲までに習う数学を元にしてやり方を教わるものなのでやはり高校数学まででのやり方だと限界というものがあります。

 

これらの高難易度を突破するには

この話だけを聞けば、電気系を進むのに辟易するのも無理はないですし勉強嫌いの引き金になってしまうのではないかと思われます。かく言う私も、まだまだ浅学の身でこれらの復習に追われているところです。

しかし、これらを容易くこなせるようになるためには電気系の雑誌(電気計算、電気と工事、トランジスタ技術など)などに触れて読んで興味を強く持ったり、実物を見て実態などをよく知ることが重要だと思います。これは前回の最後の方でも同じようなことを説明したことなのですが、やはり強い興味があるかないかでは容易くイメージができるかどうかが全く違ってきています。

是非是非、興味という強い原動力を持って取り組んでいきましょう。